当社のKHV(コイヘルペスウィルス)対策
2008年4月24日に兵庫県立農林水産技術総合センターの内水面漁業センターにて、KHVの検査とSVC(コイ春ウイルス血症)検査を依頼しましたところ、陰性でした。
今回依頼した際の兵庫県のKHV検査方法は、PCR検査のよるもの。また、SVCは、EPC細胞による検査です。
当社では、毎年春秋2回、県の内水面に検査依頼をし実施しております。
≪隔離ハウスの完備≫…品評会や仕入れ後は、全て設備の整った隔離ハウスにて、徹底した観察を行います。
≪消毒≫…パンパックス(逆性石鹸)を使用し、器具や長靴はもちろんのこと、車に至るまで徹底的に消毒を行っております。
【現在・これからの取り組み】
只今、母校の北海道大学大学院水産科学研究院と連携をとりながら、コイヘルペスウイルスに対する共同研究を行っております。
具体的には、KHVの新たな検出法の開発です。
現段階での検査方法PCR法では、感染魚でもサンプル中にKHV遺伝子が存在しないという可能性が考えられます。

・生存率UP
・鯉元気。見た目には完治したかのように見える。
・PCR及びLAMP法において陰性となることがある。
・ストレス(産卵・輸送・水質の悪化・温度変化等)によりウイルスを
ばらまく様になる。(=キャリア)
よって、昇温治療は、絶対に行わないでください!!
このことは、農林水産省消費・安全局の公開しているHP
http://www.maff.go.jp/koi/index.html
にも記されていますのでご参照ください。
☆但し、キャリアには血液中にKHV抗体が存在する。
(注:感染後、半年くらいまでは、検出濃度を保つことが確認されている。現段階では、半年くらいまで。)
そこに着目し、KHV抗体が存在するかしないかで、KHVに感染したことが有るかないかが判別できる。
また、検査したい個体に対し採血による判別のため、魚体への負担が少なく、PCR法のように殺さずに済む、という利点がある。
↓

・ELISA法(enzyme-linked immunosorbent
assay)
酵素抗体法の一種で、病魚組織中の抗原(=病原体)あるいは、
血清抗体の微量・定量検出に使われる。
・血清中和試験
分離されたウイルスの同定、血清型の判別に使用される。
既知のウイルスを用いた中和試験により、
魚類血清からの抗体(中和抗体)の検出を行うことができる。
(参考文献:室賀清邦・江草周三編集『魚病学概論』恒星社厚生閣
江草周三著『魚の感染症』恒星社厚生閣)
↓

・病気の拡散を防ぎ、ウイルスフリーの錦鯉を生産する。
そのためには、移動する魚のKHV感染履歴を把握することが重要である。
・親鯉のKHV感染履歴がないことを確認する。(産卵の際の卵消毒が不要)
・野池上がり、品評会などの鯉の出入りの時に検査を実施し、徹底したキャリアのあぶり出しを行う。
【ヘルペスウィルスとは?】
ウイルスの一科。ウイルス粒子は、直径100nmの球状。エンベロープ中には、直径100nm前後の正二十面体状のキャプシドがある。
ゲノムは、二本鎖DNAで、例えば、単純ヘルペスウイルス1型152260塩基対。細胞核内で増殖し、フォイルゲン反応陽性の封入体をつくる。
ウイルスが減少すると、フォイルゲン反応陰性、エオシン好性のCowdry
A型封入体に変わる特徴から、A型核内封入体(NITA)ウイルス群とも呼ばれた。
出芽は、細胞の内側核膜でおこる。赤血球凝集能はない。自然宿主や実験動物の皮膚および粘膜などの上皮細胞・中枢神経組織でよく増殖する。
(参考文献:八杉龍一他『岩波 生物学辞典』 第4版 岩波書店)

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